次世代燃料

IMOの脱炭素への取り組み

2030年 2008年度比で脱炭素40%削減

2050年 2008年度比で脱炭素50%削減今世紀中 排出量を0に


2020年より低硫黄の燃料を使うことがIMO·MARPOLで改正されたこれによりLSS(Low Sulfur Surcharge)が加わった

低硫黄燃料を使用する為、追加の燃料費がかかる




新燃料の種類


CO2


熱量当たりのCO2排出量(C重油※1

1としたindex)


Sox


Nox

熱量当たり燃料体積

(液化時、C重油※1を

1としたindex


利点、問題点等


課題


備考


1


LNG


26%削減


0.74


ゼロ


30%削減


1.65


·メタンスリップが発生·CO2の25倍温室効果

·CO2削減効果限定的

·メタンスリップ

·化石燃料使用に対する国際的な逆風の可能性


現在メタンスリップの規制は無い


2


メタノール(CH3OH)

10%削減

(バイオなら大幅削減)


0.90 [0※2]


ゼロ


30%削減


2.39

·体積がLNGの2.4倍

·バイオはIPCCガイドラインにおいてカーボンニュートラル扱い

·取扱いが容易

·現在IPCCガイドラインにおいて、カーボンリサイクル

メタンをカーボンニュートラルとする明示的な記載はない

·燃料体積(C重油の約2.4倍)

·着火性、大出力化の技術課題



3


メタン(CH4)


LNGと

ほぼ同等


0.71 [0※2]




1.8

·メタンスリップ未考慮

·バイオはIPCCガイドラインにおいてカーボンニュートラル扱い

·実用化済のLNGと技術的に同等に使用可能

·LNGのインフラ転用可能


·現在IPCCガイドラインにおいて、カーボンリサイクル

メタンをカーボンニュートラルとする明示的な記載はない



4


エタノール(C2H5OH)



0.93 [0※2]




1.79

·バイオはIPCCガイドラインにおいてカーボンニュートラル扱い

·バイオエタノールの生産は商業レベル

·取扱い容易


·現在IPCCガイドラインにおいて、カーボンリサイクル

メタンをカーボンニュートラルとする明示的な記載はない

·着火性、大出力化の技術課題



5


アンモニア


ゼロ


ゼロ




2.72


CO2の約300倍の温室効果があるN2O(亜酸化窒素)が発生体積が重油の2.7倍

難燃性、毒性、腐食性の危険物


·燃料体積(C重油の約2.7倍)

·Nox発生

·専焼での燃焼性、大出力化等の技術課題


image


6


水素(H2)


ゼロ


ゼロ


ゼロ


発生


4.46


-253℃の冷却が必要体積が重油の4.5倍


·供給インフラ未整備

·バンカリング技術未成熟

·燃焼制御等の技術課題

image


7


バイオディーゼル



[0]




(~1.2)

·バイオはIPCCガイドラインにおいてカーボンニュートラル扱い

·陸上において混焼は商業レベル


·貯蔵安定性の技術課題

·他セクター消費のため、海運への供給不足の可能性


※1·熱量あたりのCO2排出量及び燃料体積(液化時)は、低位発熱量40.4MJ/kg、CO2排出係数Cf=3.114t-CO2/t-Fuel、比重0.94の舶用重油

(C重油)を基準としている。熱量あたりのCO2排出量はIPCCガイドライン及びIMOのEEDI計算ガイドラインの低位発熱量に算出している。

※2·カーボンリサイクル燃料(CO2を分離·回収して再利用する技術によって人口的に製造される燃料)やバイオ燃料の場合0となる。

※3·各燃料を使用する際、設計上必要となるスペースについては燃料体積以外の要素も考慮する必要がある。