省エネ不可物はLINEでの船体損失を出来るだけ無くすのがスタート
その上以下の省エネ装置で損失を削減、エネルギーの回収を図るのが基本
舵関係の省エネ
1. TTER (Twisted Trailing Edge Rudder)・ねじれフィッシュテール型
・舵抵抗の軽減
・高い進路安定性を維持しながら、燃費削減を実現した高性能舵
2. 一般フィッシュテール型
・後縁のフィッシュテール形状が水流を加速
・高いバランス比でプロペラ後流を広くカバー
・70°操舵可能な断面プロファイル
・優れた操船性:
・小舵角の当て舵で進路保持可能
・その場旋回、横移動、後進時での操縦性改善
・狭い港内でも安定した操船が可能
3. ツイストラダー
・舵の前縁をプロペラ軸中心延長位置の上下で左右にツイストさせるとともに、最適断面形状を採用したKRS型トランク構造の舵です。
・大型高速船向けの省エネ舵としてメリットが大きく、およそ2%の効率アップが見込めます。
またバルブ付き、フラップ付きなど他の省エネ機構と組み合わせにより、さらに効率アップが可能です。
4. ベッカラダー(フラップラダー:ナカシマプロペラ)
・船の操船性能を飛躍的に向上することが可能です。
・主舵板の舵角が45度のとき、フラップは船の前後方法に対して90度向くようにリンク機構が設けられており、舵角60度使用へも対応できます。
・中大型の吊舵ではKRS型ラダートランク構造を採用しています。
5. コルトノズルラダー:ナカシマプロペラ
・メリット:
・ボラードプルの増大
・推進効率の向上
・操船性の向上
・振動の減少
・プロペラ損傷に対する安全性
・省エネ効果
6. ゲートラダー:ナカシマプロペラ
・その場旋回・横移動可能なクラビングモード搭載
・2枚の舵をプロペラ後方に移動させることにより、スタンスラスタのように船尾に於いて横方向の推力を生みだす「グラビングモード」を搭載。
・バウスラスタと併用することで、その場旋回や横方向への移動を実現し、安全な入出港を実現します。
グラビングモード使用時の舵配置 その場旋回 横方向へ移動
7. シリングラダー+ロータリーベーン式舵取機:ジャパンハムワージ
・シリングラダーは、プロペラ後流を有効に利用することを設計思想として、
舵の高さ・幅・上下端板・魚型水平断面を最適設計することと、舵角の範囲を従来の2倍、左右各70度に拡大することを特色とする舵です。
・すなわち推進抵抗を普通舵と同等としながらも、操縦性の向上、航海中の保針性の向上と、緊急時の安全性の向上を図ったものである。
バウスラスター併用 ロータリーベーン舵取機
8. スーパーベクツインシステム+ロータリーベーン式舵取機:ジャパンハムワージ
・スーパーベクツインシステムでは、航行中のプロペラ後流が須藤りする二枚舵の内舷側の面に
それぞれ設けたリアクションフィンにより、プロペラ後流を整流し、回転エネルギー損失を回収することによって推進効率を高めます。
・また、プロペラのハブ渦損失を解消するプロペラボスキャップフィン(PBCF)をシステムに組み入れることで推進効率をさらに向上させることが出来ます。
・スーパーベクツインシステムの優れた操船性はジョイスティックの操縦に依って発揮されます。
省エネ不可物
1. コンポジットステータ:流体テクノ及びナカシマプロペラ
・省エネ効果:2%〜4%
・プロペラ前方にプロペラ回転方向とは逆向きに旋回流を発生させることにより、プロペラ後方に捨てられていた回転エネルギーを回収して推進性能の向上を図るものである。
・プロペラへの流れを制御(回転流生成)
・プロペラ回転と反対方向の流れ生成
・ステータの根本から上端まで捩り有り
・ステータの材質はGFRP
・ステータ根元部は鋼製
・やせ型船型で2%〜4%の省エネ
2. ネイバーダクト(上下及び上部のみ):ナカシマプロペラ
・プロペラ前方に設け、船型により全体若しくは上部にダクトを設ける。
・ダクトは翅の断面形状をし推力を発生させる構造である。
3. ラダーバルブ
省エネ効果:ラダーフィンと組み合わせで2%期待
・プロペラ後方の乱流抵抗を抑える
・ラダーフィンと組み合わせる事で2%程度省エネ効果有り
4. ラダーフィン
5. ESD(エコキャップ):ナカシマプロペラ
・プロペラ船尾の乱流を抑え船首側に推力を発生させる
6. 船尾フィン
船底
1. 空気潤滑油システム:ナカシマプロペラ
・内航船では10%の省エネ効果
・ZEROの開発・製品化は海上技術安全研究所殿との共同研究により実施
・ブロワから供給される空気を船底より吹き出すことで船体表面に気泡流を形成
・船体と海水間の摩擦抵抗を低減することで推進馬力を削減
・内航船では最大10%の省エネ効果(推定値・ブロワ馬力考慮後)
・泡が船尾に集中した場合の操船性能(プロペラ)に与える影響
空気潤滑システムイメージ(船底)
外板省エネ塗装
1. 超低年譜型 船底防汚塗料 (例えば日本ペイント)
・10%燃費提言
・特徴:
・シリル系アクリルコポリマー加水分解型防汚塗料
・低摩擦、低燃費型防汚塗料
・メリット:
・約1%燃費低減効果
・シリコンシステムに比べ、ドック費用や上述塗装工程上の費用の削減が可能
・燃料使用量の低減によりCO2などの排出量を削減でき、地球温暖化抑制などの環境問題に貢献
その他、低展開面積プロペラ・プロペラメーカーと協議